デフレとインフレ 2011 2 20

 今の世界経済は、このような状況でしょうか。
先進国は、デフレ懸念で金融緩和、
新興国は、インフレ懸念で金融引き締め。
 しかし、マネーに国境がなくなった現在、
金融政策の効果も国境がなくなりました。
つまり、その効果が自国ではなく、思わぬ国に出てしまうのです。
 もちろん、食糧高については、金融政策の効果というよりも、
新興国の需要増加と異常気象によるところが大きいと思います。
 こうなってしまうと、新興国は、
通貨の切り上げで対応するしかないと思います。
金利の引き上げだけでは、投機マネーを招くだけです。
 昔だったら、輸出振興のために、
通貨は安い方がよいというのが、常識でした。
 しかし、CRB指数が上昇を続けている状況で、
通貨が安ければ、国民生活を圧迫することになります。
 通貨の切り上げを躊躇していると、
中東で起きているような民衆蜂起の原因にもなるでしょう。

CRB指数と通貨 2011 2 11
 昔だったら、輸出振興のために、
通貨は安い方がよいというのが、常識でした。
 しかし、これは、過去のものとなってしまったでしょう。
このような常識は、CRB指数が低いままであるという前提条件が必要です。
 現在のように、CRB指数が上昇を続けている状況で、
通貨が安ければ、国民生活を圧迫することになります。
 むしろ、CRB指数が高い時は、通貨高がよいと考えるべきかもしれません。
CRB指数が高い時に、通貨安政策を行ったら、国民生活を破壊する可能性があります。
つまり、通貨政策は、CRB指数を見ながら行うべきであるということです。
(注)CRB指数とは、ロイター商品相場指数のことです。

CRB指数 2010 10 31
 CRB指数の日足チャートが騰勢を強める形になっています。
日足チャートは、GC OPTICAST(ゴールデンチャート社)のものを見ています。
 現在のCRB指数の水準は、2009年、2010年で最高値となっています。
この水準は、2007年前半の水準に近づきつつあります。
 先進国ではデフレ懸念、新興国ではインフレ懸念という経済情勢が、
このようなCRB指数を作っているかもしれません。
 このままでは、新興国においては、生活が苦しくなる可能性があります。
とりわけ、輸入に頼っている国は、厳しいものがあるでしょう。
 日本の場合は、輸入大国ですが、円という通貨が強力なので、
つまり、現時点では、世界最強の通貨なので、そういう心配はないでしょう。
(注)
CRB指数とは、ロイター商品相場指数のことです。
代表的な国際商品を一応網羅しているので、
国際商品市況全般の動きを知る上で非常に便利で、
資源輸入国である日本としては常に注目すべき数字です。
(ゴールデンチャート社)
















































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